残酷な結末(結果)

長らく生きていると色々な経験をする。

”残念ながらあなたは条件を満たせなかったので入れません”と言われるのは辛い。人生でわかりやすいのは、就職活動や、または失恋でもそうだろうか。自分が一生懸命やったにも関わらず、無理ですと排除される経験は二度としたくないと思う。

チャンピオンスポーツの特徴的な点はこれが当たり前になっているということだ。いくら五輪に向けて4年練習してきても、代表の数は限られているから当たり前のように代表漏れする。同じリレーメンバーで頑張ってきても、最後のレースは4人しか走れない。言葉をどのようにオブラートに包んだところで、いくら人数に制限があったからだという背景があったところで、言わんとしているところは”無理です。あなたは入れません”ということだ。

これを残酷と感じる人もいるかもしれない。人間の能力をはっきりと面に出し、評価をし、そして誰を入れるか誰を外すかを線引きするということを好まない人もいる。その場合、人の評価もふわっと曖昧なものが多く、自主的な改善を求めるという着地をしやすい。人は皆変われるからそれを待とうということなのかもしれない。

優しい文化だなと思う。どんな人間であれ、努力しても無駄だったと突きつけられるのは辛いことだ。また自分の能力はこの場所の条件を満たしていないと突きつけられるのも辛い。できることなら、大丈夫一緒に頑張ろうと言われた方がいい。だが、一方でこの繰り返しの先には残酷な未来も待っている。私が本当は何に向いていなかったのかが、はっきりとされないと最後までわからない。結婚するのかしないのか教えてくれないまま、20年間も曖昧な交際を引っ張られているようなもののだろうか。

また、終わるきっかけがなくなんとなく明日は保証されているので、生き残るために動いて自分を鍛えるという動機も弱くなる。一定期間であればそれもいいが、ある期間を超えると

ある教育に関する方が言った言葉で、

”日本では小さながっかりを避けるあまり、将来的に大きな絶望を与えている”

というものがあった。言い得て妙だなと思う。自分の能力ややりたいことを評価するのが日本人はとても苦手だなと思うが、それは現実を突きつけて、考えさせる機会が少ないからではないかと個人的には思っている。何が向いているかはわからなくても、何が向いていないかを何回か突きつけられれば多少は向いていることを絞り込める。

本当に残酷なことはなんなのか。人生の終盤になるほど考えさせられる。

 

小森 清敬

 

 

 

 

 


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